ハナミツ
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「え?………」
直昭さんは、少し驚いた顔をした。
「直昭さん?」
「立花真琴……?」
「知ってるんですか?直昭さん」
いや、……まさかと言い彼は
のそりと布団から出て
近くにあったスマホの所に行った。
「もしかしたら新人の声優さんかなって、
最近知り合って……」
………。
確認するまでもない。
「あった。……蓮花この人?」
彼はスマホを私の方に向ける。
私は、布団から出て直昭さんの近くに行った
スマホの画面には彼がいた。
母の再婚相手の息子だった、カレ。
「………はい。」
直昭さんは、黙って画面を見つめた。
「何をしたんですか?あなたに、彼は。」
「…直昭さん。」
何もしていない。
何もしていないの。
悪いのはわたし。