ハナミツ
翌朝ー、
私は、父に起こされた。
ひどく慌てていた。
「蓮花、」
「お父さん、どした、の………?」
「お母さんが…………。」
「事故にあったんだ。高速道路で、
朝方にこっちに向かっている途中に…………」
私は、訳がわからなかった。
ただ、やたら寒くて
その寒さだけが唯一現実的だったのを
はっきり覚えている。
私は、最後に母を傷付ける言葉を言った。
「私のせい……………」
「違う!蓮花のせいじゃない。
居眠りのダンプが突っ込んできたらしい。
……蓮花!……」
「……………。」
誰かを傷付けて、
私は、その人に謝ることが
出来なかった。
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