ハナミツ









ドサっと畳にゆっくり押し倒された。



「とって、眼鏡」




鼻先に彼の髪が掠めるて、くすぐったいのに
更に息が頬にかかるのがゾクゾクした。






そっと眼鏡を外し床に置いた。


「……、んん…………、」


 


瞬間にキスされた。



「……っ、な」







手が背中に回される。


服の中に滑り込ませたのか、冷たい指が腰に触れた
のが分かった。



「ん、………っ、んん、」


息づきすら最低限しか出来ないキス。







おかしい。






こんなの、彼じゃない。




指が腰から上になぞられてくる、






「ん、………なお、っ、ん」




おかしくなる。

優しく触られる手と
激しいキスにめまいがしそうになった。
どっちがホンモノ?







どっちが、直昭さん?





< 435 / 668 >

この作品をシェア

pagetop