ハナミツ





直昭さん。




「……直昭さん」



「なに。」



「私、直昭さんを傷付けたくありません。
どんな形であれ。
例えばさっきの修学旅行生とかみたいに私と、
一緒にいてバレちゃったらって考えたり、


直昭さんが困るのを……見たくないんです 
直昭さんが、お仕事大事にしてるの知ってるから。
だから……」




直昭さんは、ふっと微笑んだ。


「それで、蓮花が悲しそうな顔してたら
意味なくないかな。
勿論、バレないようにする。

けど、

俺は蓮花が好きだから。
好きな子の悲しそうな顔を見たい奴
なんかいないよ。

線引きはする、
でも大事なモノは大事にしなきゃ意味はない。」
< 445 / 668 >

この作品をシェア

pagetop