ハナミツ












「……俺は、蓮花からお母さんの事を聞けて良かった。
ずっと知りたかったから。

何も知らないでいるよりは、少なくとも安心出来る。
結城さんからは、話してくれなかったしさ。」



「…直昭さん。」



「…早く帰りたいな、」





直昭さんはぎゅっと手を握った。
中学生の男の子みたいにぎこちない握り方に、
より一層胸が苦しくなった。






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