ハナミツ
一旦荷物を置いてから、
直昭さんの家に行くことになった。
待ち合わせは夕方。
今は3時。
……。夜にそ、そういうことをする。
「………」
プルル プルル
ビクッとしたが、スマホからだったので
電話に出た。
「はい、藤ノ宮です。…あ、美咲」
「『もしもし、休みだから電話してやったよーい。元気?』」
美咲の呑気な声がした。
「…げ、元気!美咲、今日時間ある!?」
「『ふえ?ど、どしたん?』」
可笑しそうに美咲は電話口で笑っていた。
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「……や、あまりにも展開早すぎて、
付いていけなかったわ。」
とりあえず私の家の近くの喫茶店で
お茶をすることになった。
事の顛末や、京都に行ったことを話した。
「ごめん。」
「馬鹿、謝らないでよ。良かったじゃない、
ずっと話したかったんでしょ?綾瀬さんに。
もう、…それにしても結城さんが、ブロックしていたとはなぁ。」