ハナミツ

















「ありがとうございます。直昭さん」


「いやいや。」



直昭さんとは、
近くの人目につかない公園で待ち合わせた。






「行こうか、忘れ物ない、大丈夫?」



「…はい。直昭さん、ふふ、なんか、
やっぱりお母さんみたいですね。」



「……。」



「あ、すみません…なんか、やっぱり、」




「今日は送らないから。ごめんね。」





直昭さんはこちらを見て、微笑んだあと
前を向いた。



エンジンがかかる音が遠くから聴こえた気がした。














< 467 / 668 >

この作品をシェア

pagetop