ハナミツ
タオルは巻いてないから色々見えてしまってるのはもう
諦めよう。
どうにか体育座りをする事でカバーしようと泣け無しの努力をした。
こういう時は潔くいくしかない。
直昭さんの、喉あたりに昨日噛んだ痕がはっきりみえた。
痕、
手を伸ばしたくなる衝動を理性が止める。
「...」
「蓮花。」
「ん?」
「明日からまた仕事だから、こうしてゆっくり会うのはまた先になると思う。連絡はする。」
「私は大丈夫ですから、」
直昭さんも仕事がある、私より忙しいのだ。
少し下を向く。髪が前に下がるから後ろに撫でるように押さえた。
「お仕事頑張ってください。」
「...もちろん。」