ハナミツ
「はぁー、フレンチ美味しかったなぁ。」
「ごちそうさまでした、お父さんの驕りなんて最高です。」
お父さんとフレンチを食べてる時もやや
ぼうっとしながら、食べていた。
「なぁ蓮花。」
「うん。」
「お前は昔から色々遠慮してきただろ。桃花もいたから、仕方ないけど。」
「うん?別にそれは、仕方ないよ。」
帰り道、風は柔らかく生暖かい。
桜の花がどこからかひらひらと舞いながら落ちてくる。
「…蓮花。…
もしいま、仮にお前が何かで迷ってるんなら、
諦めるのはやめなさい。
お前は諦める必要はないんだ。
寧ろ困らせてやればいい、周りから何て言われようと知らん振りしてろ。
開きなおって、私の人生だ、じゃあお前が変わるか?くらい言ってやれ。」
「お父さん?」
「お前は何かないと実家には帰ってこないからなぁ。
何かあったんだろ?
何か迷ってるかは知らんが。」