ハナミツ






「その顔は良かったって顔?」



「ん......。」






「...あーあーあー、可愛いこといっちゃって。綾瀬さん
大変だわ。」


「?」



「ますますしたくなっちゃうんじゃないの?」


小声で服を脱ぎながら言った。




「......だ!綾瀬さんは、忙しいんだから、無理だよ...そんなに。」





無理。


忙しいのだ、あの日から3日ほど会えてない。




明日は直昭さんのご両親の結婚記念日。
次の日は直昭さんの誕生日なのに。


「......芸能人だからとか。関係ないんじゃないの?」



「分かんない...。一回したら安心しちゃったのかもしれない。私渋ってたから。」




「...なにを馬鹿なことを。ただ忙しいだけでしょ。
アンタのこと嫌いになったのなら仕方ないけど?」







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