ハナミツ
「言葉と行動でも見せてほしい。
なんて、女の子は欲張りだからね。仕方ないよね。わかるよ。私もよく旦那にワガママ言ってたから。」
「...。」
「かーわーいーいー、あたしが持って帰りたいくらいなんですけどー!!」
結希さんは両手を顔の前でつなぎ身体を揺らした。
お酒は一滴も入ってないはず...。
「結希さ...あの、」
「姉さん。そのくらいにしといてくれ。」
...な、直昭さん!!
個室を区切ってるのれんをひょいとあげ直昭さんの顔が見えた。
マスクをして、メガネをかけてる。
「やーん、直昭。は・や・い・ぞ。もっと遅くなると思ってた。」
「...酒、1滴もはいってねぇのによくそのテンション保てるな。尊敬するよ。」
姉弟のやり取りに新鮮さを覚えつつ、
目を白黒させた。
「あはは、私が呼んだの?ね、」
「...悔しいかな、俺のスケジュール知ってるからな。
ブログ管理してるのも姉さんだし。任せるんじゃなかったよ」