ハナミツ
翌日、直昭さんのお父さんと結希さんがお店に来てくれた。
仕上げにリボンを巻き終えた頃に「予約していた綾瀬です~」という結希さんの声で慌てて走って行った。
「綾瀬さま!!お待ちしておりました」
「藤ノ宮さん、こんにちわ。」
結希さんはニコニコしていたけど、横の...
「父さん顔。」
「...はじめまして。」
「は、はじめまして。」
そういえば!直昭さんのお父さんとは初対面だった!
花束のことと直昭さんの誕生日で頭がいっぱいで気が付かなかった。
直昭さんのお父さんは直昭さんに似ていた。
背は高くて、髪の毛は後ろに撫でるように流していた。
ブルーのシャツが清潔感があった、
眼鏡をかけているのは元々目が悪いのだろうか。
顔が強ばってるのが、はっきりわかった。
「もう、父さんたら。あの、注文していた花束は。 」
「はい、準備ができておりますので。」