ハナミツ
「綾瀬さん。」
「...おつかれさま...あ、君は」
立花真琴
「立花です。ご無沙汰しています。」
「ああ、こちらこそ。どうも、覚えてくださってありがとうございます。」
「いえいえ。先輩ですから、当たり前です。」
蓮花と関わりのあった立花真琴。
母親の再婚相手の息子ー。
あまり愉快な気持ちはしない、俺の知らない蓮花を知ってるのだ。
「なにか?」
「大した話ではないんですが、...外画の吹き替えに興味があって、良かったら綾瀬さんにお話を伺いたいなって思って。すみません」
「吹き替え...ですか。」
「はい。興味があって、」
話す彼には邪気はない。
同じ声優同士無下には出来ない、おれも先輩に話を聞きながらここまで来たから。