ハナミツ




「綾瀬さん。」





「...おつかれさま...あ、君は」



立花真琴




「立花です。ご無沙汰しています。」


「ああ、こちらこそ。どうも、覚えてくださってありがとうございます。」



「いえいえ。先輩ですから、当たり前です。」


蓮花と関わりのあった立花真琴。


母親の再婚相手の息子ー。
あまり愉快な気持ちはしない、俺の知らない蓮花を知ってるのだ。




「なにか?」


「大した話ではないんですが、...外画の吹き替えに興味があって、良かったら綾瀬さんにお話を伺いたいなって思って。すみません」




「吹き替え...ですか。」

「はい。興味があって、」




話す彼には邪気はない。
同じ声優同士無下には出来ない、おれも先輩に話を聞きながらここまで来たから。




< 540 / 668 >

この作品をシェア

pagetop