ハナミツ







姉弟で、同じ道を目指して片方は叶わなかった。


片方は成功し夢を叶えた。

もし私と桃花ならどうだろうか。
花屋になれなかったら、私は…桃花を羨んだだろうか。


……。

そんなこと、ない。






「でも……結希さんの声優さんの夢は半分は叶ってると思います。」


「うん?」



「…だって叶ってないなんて言ったら結希さんが声優さんになる努力をしてなかったって否定してることになると
思うんです。そうじゃないんですよね。

夢の為に頑張ろうって願って努力したならその夢はもう半分は叶ってると思うんです。」






直昭さんは黙ったまま運転をしてる。

余計なこと言っちゃったかもしれない。けど、






「………」

「すみません…生意気に。」


< 548 / 668 >

この作品をシェア

pagetop