ハナミツ
翌日。
朝早く店に出勤したら、
店長自ら珍しくアレンジメントをしていた。
作業台には色とりどりの花が並んでいた。
しかも朝早く。
まだ7時だ。仕入れに行った帰りなのか車の鍵や荷物がそこら辺に散らかっていた。
「店長。おはよーございます」
「あぁ、おはよう。いま何時?」
店長は作業台から顔をあげ、言った。
「今7時過ぎです。」
ふぅんと言った。
「藤ノ宮、きょう頼まれてくんないかな?」
「はぁ。何を……」
「……七瀬の見舞い。私からは連絡入れとくから。」
「七瀬さん、………えっ、お、お怪我されたんですか!?」
けっと、
店長は言い
「大したことないわ。
後で行き先教えるから、病院近くに配達あったからついでよ。あんな奴の見舞いなんか。今日は商店街の組合の会議があるから行けるかっつーの」