ハナミツ
「直、わたし立花君のこと苦手なの。母がなくなったときも私のせいだって言ってきた。
その時からわたしは彼の事が苦手になったの。」
「………苦手の前は好きだったんじゃないの?」
「わからない……」
「苦手という感情があるのは、それまで蓮花は
何かしら立花君の事をある意味好意的に思っていた
けれど、それは母親が亡くなったことで憎悪になった。
」
私を惑わすように直昭さんは話す、
おとぎ話しの悪い魔法使いのように。
「苦手って言うのは何かの感情があった上で生まれてくる。蓮花は……立花君のこと、……」