ハナミツ
「じゃあそろそろ…」
「まだ大丈夫。…蓮花」
直昭さんは手招きした、
「あの。直昭さんここ、…」
「…鍵かけたから大丈夫。合鍵も持ち出したから。」
それは、大丈夫なのかな。
と思いつつ私は直昭さんの近くに行った。
「…ご飯ちゃんと食べてますか?」
「食べてるよ。」
応えながら私を抱き締めた。
香水の薫りが彼が近くにいるんだと教える。
「…良かったです」
「蓮花のご飯が食べたいな。美味しかった。」
みみもとでねだるように小さい声で直昭さんは話す。
「ありがとう……直」
「可愛いなー、今ここで食べちゃいたいくらい。」
「今はだめです。」
「キスは?」
「…………だめです。」