ハナミツ



「…お仕事の時の直昭さん見て、この人は私とは違うところにいる人なんだなって思った。」


「……。」


「……事務所の人も直昭さんのこと褒めてくれていたから凄いんだなって、」


「当たり前の事をしてるだけで、オレだけじゃないみんな、言われてる」

首を振った。

「……蓮花、」

「………」



どうしよう、


唇が震える。言葉も震える。


さっき堪えた涙が出てきそうになる。



「………その時に…叫びたくてしょうがなくなっちゃったんです。

褒められる度に、どっか、何かが削られちゃうみたいで。そんなこと私だって知ってる、直昭さんが優しくてお仕事が大好きで、笑ったらくしゃって顔になっちゃうのも、ぜんぶ分かってる、私の方が………、」






直昭さん、





「……」









ごめんなさい。








ごめんなさい。









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