ハナミツ



「わたしは、綾瀬さんのこと応援したいと思ってます…。これからも、だけど、」


「……」




だけど、

「ほんとににぶいよね~駄目なとこ、あいつのそう言うとこだよね。なんつーか嘘でも君が1番大事だって言わないんだよね。
相手を思ってついてくれた嘘なら嬉しくないわけないのに。そういうことを優しさだって分からずに真面目に応えちゃってどツボにハマっちゃうタイプだよ。確かに事実をそのまま伝えるのは悪くは無いよ、ただ……うそだってつき通せば真になる筈だよね。」



「……七瀬さん」

見てきたみたいに話す七瀬さんに呆然とした。


「ずっと見てきたからわかるよ。
綾瀬はまだまだ伸びる、あいつ自身それを望んでるってことも良くわかる、……でもさ、それだけじゃダメなんだよね。
もっと、……君みたいな思いをしてる人に気付かなきゃいけない。もっとあいつを支えたいって思ってる人がいる事に気付いてそれを糧にしてこれから変わっていかなきゃ。ここで潰れる。勿論手助けはするけどって………そういうことだよね?」
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