ハナミツ
バン!!
照明が落ちた。
「………?」
立花君は私から離れた。
私は乱れた衣服を整える。
コツコツと靴の音がした。
少し間が空いて明かりがついた
バン!!
「綾瀬直昭…。」
「………」
直昭さんはコツコツと歩いてきて立花君の前で止まった。
「見てたんですか?」
「なにが?」
驚くほど冷たく嘲笑うみたいに直昭さんは吐き捨てるように言った。
どうして?
「蓮花、俺は立花君と話をしたんだ。彼は既に君と恋人同士なのを知っている。」
「え?」
「……卑怯だな、そうやって彼女のしてることに水を差すのか。」
直昭さんは先に言っていたの??
「迂闊にも彼に見られたから話したんだ。ごめん言えなくて…」
「……。」