私と彼女と彼等
......
「ご馳走さまでしたー。」
どんな胃袋してんだ。こいつは。
朝食を食べ終えた啓をじっと見つめる。
「ん?どした?」
首をコテンと傾げる啓。
......可愛い
じゃなくて
「どんな胃袋してんの。」
「稚咲の飯なら旨いからいくらでも食えるぞ。」
にかっと笑って言う啓。
ずきゅん。
はい、やられましたー。
女子がきゅんとするような言葉をこの男は......!!
「あら、やだ。もうこんな時間。稚咲ちゃん、行くわよぉ~。」
......折角、きゅんとしたのに。
今のオネェ口調で台無しだよ。
そんなことを思いながら食器を片付けて玄関を出る。