私と彼女と彼等
......
いい加減腕痛いんですけど..
「雅、腕痛いんだけど..」
そう言うとすっと腕ははなされた。
てか、
「なんで連れ出したわけ?」
お陰で全然知らない風景が目の前に広がっている。
「......お前が俺を見ねえから。」
は?
いやいやいや、
「何いってんのよ。私があんたを見ないからって、あんたにはなんの支障もないでしょうが。」
「......。」
そう言うと黙った雅。
「ったく。てか、ここどこよ!?」
見渡す限り田んぼ、田んぼ、田んぼ、
......田んぼしかない。
こんな所知らないよー。
「......」
「ちょっと雅!?」
何黙ってるのさ!!
「......俺、稚咲が..パタッ」
「雅!?」
何か言いかけた途中で倒れた雅。