私と彼女と彼等


......

ヒカル..。

......あんたもいつ来たのよ。

「ぬぉっ!?ヒカル!?」

状況がつかめていない啓。

「おー、啓ちゃん?部活サボるとは良い度胸じゃねぇか。」

......あー。ヒカルってキレると口調変わるよねー。

「バスケって何人でプレーするものだっけ?」

「......じ、10人です。」

ヒカルの前の啓がだんだんちっちゃくなっていくように見えるよ......。

「そうだよねぇ。で、今日の練習メニューはなんだっけ?」

「..試合形式で練習です......。」

「うん。で、バスケ部の人数は?」

「......十一人です。」

「そのうちマネージャーは?」

「......一人です。」

「じゃあ、お前がぬけるとバスケ部のプレーヤーの人数は?」

「....九人です。」

「馬鹿っ!!プレー出来ないだろうが!その上、お前はキャプテンだろ!!」

「......あい。」

「まったくお前は~ーーー!!!」


......あぁ。ヒカルのお説教が始まったよ。

ヒカルってあんなテキトーそうに見えるけど曲がったこと嫌いだよね。

うーん。良いことだけど融通がきかないとも言える。

「次からは戦隊アニメは録画していけ!!分かったな!?」

「あい。」

シュンとしている啓。

あ、お説教終わったのね。

長かったなぁ。

ま、啓が悪いんだけど。


てか、

「ヒカルも風邪でしょ?家帰って寝てなきゃ駄目じゃん。」

雅みたいに熱出たら大変。

「俺、風邪引いてないもん。」

「え、」

「あれは稚咲の勘違いー。」

マジか!!!なら、私がアホだっただけじゃん!!

うわぁ。私、馬鹿すぎ!!

一人で反省する。

「......おい。」





< 76 / 355 >

この作品をシェア

pagetop