私と彼女と彼等
......
「ご馳走さまでした。」
いやー、相変わらず美咲のご飯は美味しい。
「いえいえ。じゃ、髪の毛お願いしまーす。」
「じゃ、そこ座って。」
私は結構器用だから美咲の髪の毛だけは結んでる。
あ、今朝は私も結ばないといけないんだっけ。
「今日はどのような髪型にいたしましょうか。」
「んー。今日はね、両サイド編み込みっ。」
元気一杯の美咲。
朝から元気で羨ましいー。
「了解ー。じゃ、今日は私も編み込もうっと。」
結ぶって昨日言っちゃったしね。
「え、今日は稚咲も結ぶの?双子コーデだー!!やった!!」
喜ぶ美咲。
あー、可愛い。
「うん。今日から結ぶの。」
「本当!?可愛い稚咲が毎日見れる~!!」
え、可愛いのは美咲でしょ。
「可愛いのは美咲でしょー。」
「......そっか。稚咲は鈍いんだった。」
ん?なんか美咲がボソッと言ってたけど。
ま、いーや。
「はい、出来たよー。」
「わぁーい。ありがとー。」
手鏡を取り出す美咲を横目に自分の髪の毛も編み込む。
「よし、出来た。」
「わぁっ!!稚咲、可愛いー!!!」
......だから、可愛いのは美咲だって!!
でも、褒められると嬉しいよね。
「ありがと。」
美咲に笑いかける。
「......あー、ヒカル達にはもったいない。」
なぜにヒカル?
「じゃ、そろそろ行こうか。」
美咲の言葉で玄関へむかう。