君がくれた約束[続編]
「大丈夫?」
「うん!シュウはこんなときでも緊張しないんだね。私なんかずっとドキドキしてんのに」
緊張を隠すように、必死に喋る私にシュウが言った。
「緊張してるよ。ほら」
そう言って差し出されたシュウの手は、少し震えていて、触れると指先が冷たくなっていた。
私はシュウの手をギュッと握り、シュウに言う。
「大丈夫。二人で頑張ろうよ」
「うん」
私もシュウも、緊張でガチガチになって無口に歩く。
「ここだよ」
そう言ったとき、家の前に男の人が立っているのが見えた……。
秀……司?
秀司がなんでここにいるの?
あのときの、広島に泊まったこととお父さんの顔が目に浮かぶ。
私は立ち止まり、シュウは私と秀司を交互に見ると私に言った。
「倫子さん、行こう?」
「でも……」
ばつが悪くて私は動けない。
あの広島のことをお父さんは言うつもりなんだ。
どうしよう……。
心臓がバクバクして泣きそうになった。
すると、秀司が私とシュウに気付き、話しかけてくる。
「よっ!何処かに行ってたの?」
「……なんで秀司がここにいるの……?」
上手く声が出せない。