君がくれた約束[続編]
私は大きく深呼吸をして、シュウの番号を出す。
言ったことは消えない。
考えても仕方ないんだから。
縁があったら、きっと十年後のシュウと私は隣で笑ってる。
そう思うと、気が楽になった気がした。
そして、発信ボタンを押す。
凄くドキドキして泣きそうになる。
シュウは電話に出るかな?
「はい」
「あっ、シュウ?」
緊張して声が震える。
「うん。今ちょうど着いて電話しようかなって思ってたとこ」
シュウの言葉にホッとした。
「そっか。それより今日はごめんね」
「いいよ」
「……私が言ったこと信じてくれるの?」
「だって倫子さん相手にそんな気になれないでしょ?」
「なによ。私だって、シュウがいなかったらモテモテなんだから!」
「そうだね」
本当にムカつくんだから!!
「又……うちに来て説得してくれる?」
「うん」
「一緒に……頑張ろうね」
「うん。じゃあ、今日はもう寝るよ」
「うん、おやすみ」
「うん」
電話を切ると、ニヤニヤが止まらない。
良かった……。
シュウが信じてくれて。