君がくれた約束[続編]
「そうだね。あーいう人って、芸能人とか令嬢じゃないと釣り合いそうにないよね」
「……」
「あっ、ごめん。変な意味じゃないのよ?私のイメージの中の話だし」
やっぱり、千里って変わった気がする。
「いいよ、本当にそう思うと思うし、気にしないで」
私は必死に笑ってそう言った。
「ねぇ、でも高山秀明って、やっぱりすごいところに住んでるんでしょ?」
「……うん」
「行ってみたいなー。今度お邪魔していいか、聞いてみてよ?」
「うん、分かった」
あまり気乗りしないけど、嫌なんて言えない。
駅に着くと、いつものように改札口を抜け、シュウの姿を見付けると、私と千里はゆっくりと歩いてシュウの方に向かう。
あんなことがあってすぐだもん。
今日はシュウと楽しく過ごしたい。
それで、これから先のことをシュウといっぱい話すんだ……。
そんなことを考えていたとき、千里が言った。
「こんにちは。今日も倫子と駅で会っちゃって」
シュウは軽く頭を下げる。
「それで倫子と話してたんだけど、私、彼に会うまで時間が大分あるから、それまで高山さんのところにお邪魔してもいいですか?」
えっ?!