君がくれた約束[続編]

確かにシュウに聞いてみるとは言ったけど、今日だなんて言ってなかったよね?


今日だけは、どうしてもシュウとふたりで過ごしたいのに……。


シュウの顔をチラッと見て、必死に目で合図を送る。


お願い、シュウ。

断って!!


するとシュウが言った。



「いいですよ。いつも二人でテレビ見たりしてるだけだから。たまにはそういうのもいいかもしれない。ね、倫子さん」


「う、うん」



そうだった。

シュウは私以外の女には優しいんだ。



「本当?すごく楽しみ。いつからそこに住んでるんですか?」


タクシー乗り場に着くまで、千里は次から次へとシュウに質問をする。


私はシュウと千里のあとを必死に着いて行く。


これはなに?


どういうこと?


なんか私がお邪魔虫みたいじゃない?!


そして、タクシーに乗ってからも、千里の質問攻撃は続く。


仕方ない。

千里が彼に会うまでの時間だもん。


そのあと、シュウといろいろ話せばいいよね?


私はシュウと千里の会話に入れなくて、黙ったままふたりの会話を聞いていた。


そしてタクシーはシュウのマンションに着き、私はふたりのあとをついて部屋まで行く。


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