君がくれた約束[続編]

シュウの部屋に入った瞬間、千里が言った。



「うわー、お洒落だしすごく綺麗にしてるんですね」



千里は私が初めてここに来たときみたいに、目をキラキラさせている。



「こっちの部屋とかも見ていいですか?」



そう言って千里がシュウの部屋に行きかけたとき、シュウが言った。



「悪いけど、そこと隣の部屋はお客さんには見せられないから」


「……そうですよね。プライベートまで覗いたら失礼……」



ションボリする千里は可哀想だけど、なんか嬉しい。


私だけが知ってる、シュウのプライベート……。



「なんか喉が渇いたし、お茶にしようよ?」


「うん。千里さんはなに飲む?コーヒーと紅茶とオレンジジュースしかないけど」


「んー、どうしようかな」


「私、コーヒー、上手く入れられるようになったんだよ」


「そうなんだ?でも私コーヒー苦手なんだ。オレンジジュースもらっていいかな?」


「そうなんだ?シュウ、オレンジジュースだって」


「うん」



シュウは三人分のオレンジジュースをコップに入れ、座って話しを始める。



「高山さんは、これから又大きい仕事をするんですか?」


「うん。近い内にね」


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