君がくれた約束[続編]

「へー、すごい!この前のウェディングのやつ、すごくよかったです」



なんで千里は私が入れない話しばかりするんだろ?


シュウだって、いつもは敬語使うのに千里には使わないし……。


なんか、つまんないってワガママかな?



そんな調子で三時間が経ち、千里の携帯が鳴った。



「もしもし。ーうん、ーうん、じゃあ今からそっちに向かうね」



その言葉を聞いて、少しホッとする。


電話を切った千里に私は聞いた。



「彼氏?」


「……うん。随分と長居しちゃって。ありがとう」


「うん」



千里は急いでマンションを出て、急に静かになった部屋の空気に又ホッとした。


するとシュウが少し笑って言う。



「倫子さん、嫉妬してたでしょ?」


「してない!」



やっぱり顔に出てた?



「別に無理しなくていいのに」


「してないもん」


「ご飯にしようか?」


「うん!」



シュウは下ごしらえしていた物を冷蔵庫から出し、素早く調理する。


出来上がった料理をテーブルに並べると、珍しくワインが出てきて、ふたりで乾杯する。



「飲みすぎないでね。倫子さん、酒癖悪いから」


< 114 / 305 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop