君がくれた約束[続編]
「……」
私は久々のお酒を、シュウが止めるのを無視して、いっぱい飲む。
そういえば、シュウを拾ったときも酔っ払ってたんだ。
あのときを思い出すと、思わず吹き出した。
「なに?」
「シュウと初めて会ったときのことを思い出したの。あのときは顔はタイプだけど生意気な奴って思ってたんだよね」
ほろ酔いの私はペラペラと喋る。
「俺は又すごい女に拾われたなって、後悔してた」
「嘘?!」
「嘘だよ」
「お酒ってろくな思い出ないけど、あのときだけは酔っ払っててよかった。だってシラフだったら、絶対シュウのこと連れて帰らなかったもん」
シュウは少し笑って、私も最高に気分がいい。
明日の朝起きたらシュウと一緒に、お父さんを説得する作戦を考えて……。
それで、それで、
早く一緒に住みたいな。
「そろそろお風呂に入ってくるよ」
「うん」
そう言ったとき、携帯が鳴った。
―着信 千里
……。
なんだろう?
「もしもし」
「倫子?今近くにいるの……。彼と喧嘩しちゃって……。ちょっとそっちに行っていい?」
あまり気が乗らないけど……。
「ちょっと待って」
私はお風呂に向かうシュウを呼び止めて、シュウに聞く。