君がくれた約束[続編]
秀司とリカコさんをふたりにするってこと……?
それって……。
「ねぇ、もしかしてリカコさん……」
シュウは黙ったままうなずく。
ってことは……。
「シュウ、ちょっと待って」
私は急いで鞄の中から、秀司から預かっていた指輪を取り出して、秀司に渡す。
そして秀司の耳元で、小さな声で言った。
「席を外しててあげるから、頑張りなさいよ?ラストチャンスだからね!」
私は秀司から離れ、シュウのいる寝室に行く。
“ラストチャンス”
じゃないだろうけど、タイミングって大事だよね?
シュウはベッドに腰を降ろしていて、私はシュウの横に座る。
「相談って秀司のことだったの?」
「うん」
「リカコさん、好きなのに別れてたの?なんで?」
「言わない」
シュウらしい。
「あのふたり、上手くいくかな?」
シュウはムッとした顔で答える。
「いくんじゃない?いってくれないと、俺の顔が浮かばれない」
「そうだねー」
私は笑って、赤くなったシュウの頬にキスした。
「シュウが怒って秀司を殴ったとき、ちょっと嬉しかったな」
「そうだっけ?」