君がくれた約束[続編]
「そしたら、それはそれで仕方ないよ」
「シュウは……シュウは私のことがそんなに好きじゃないから、そんなこと言えるのよ!!」
気付いたら吐き出してた。
時々胸の奥にあった不安……。
「倫子さん、大人になってよ」
「……」
こんなときにタイミングよく鳴るシュウの電話。
「もしもし。……ううん、今忙しいから」
そう言って電話を切るシュウに私は聞いた。
「……誰?」
「千里さん」
「……」
なにも話す気がしない。
さっきまであんなに幸せで楽しかったのに……。
駅に着くと秀司が言っていた時間迄、後一時間くらい残っていた。
「私、ホームで待つから、シュウは帰ってていいよ……」
「うん、分かった」
「……」
「日曜日、行けそうな日は全部倫子さんの家に行くから」
「……じゃあね」
「うん。気を付けて」
私はシュウの方を振り返らず、真っ直ぐ前を見てホームに向かう。
本当はね、分かってる。
シュウが言うことも解るけど、やっぱり寂しいよ。
我儘なのも分かってる。
頭では解ってても、気持ちがついてこないんだ。