君がくれた約束[続編]
「じゃあ、何度もシュウが通うしかないよね?」
「そうね。そこから始めないと難しいわね」
どれくらい時間がかかるんだろう……?
ションボリしてると母親が言った。
「でも、お父さんも分かってると思うわよ」
「……?」
「自分がいつか認めないといけない日がくるって。倫子は昔から言い出したら聞かない子だったから」
母親と顔を見合せて笑い、でき上がった料理をテーブルに並べる。
食卓を三人で囲み、父親だけは相変わらず不機嫌そうな顔をして、ご飯を食べる。
「ねぇ、お父さん」
「なんだ?」
「今度釣りに行かない?」
「ああ」
「シュウとお母さんと四人で」
「行かない!!」
ダメだ……。
やっぱり少しずつじゃないとダメなのかな?
そのあと父親は黙ったままご飯を食べると、お風呂に入る。
「難しいな」
「ゆっくり頑張ればいいのよ。もし賛成する気になっても、ここまで反対してるんだもの。急にいい顔なんてできないんだから」
「うん。じゃあ、部屋に戻るね」
そう言って部屋に戻り、テレビをつけると、又秀司達のニュースが流れてた。
早く同じ場所にいきたい……。