君がくれた約束[続編]
―翌日
仕事を終えて家に帰るとシュウから電話が鳴る。
「もしもし」
「倫子さん?今度の日曜そっちに行っても大丈夫?」
「私は大丈夫だけど……。お父さんは分かんないや。もしいなかったら来ないの?」
「行くよ」
「良かった。じゃあ、お父さんに聞いとくね!」
「うん」
私は電話を切るとすぐに父親に聞いた。
「お父さん、日曜家にいる?」
「ああ」
「シュウが来るから。この前みたいなのはなしだからね?」
「……」
父親は少し不機嫌そうな顔をしながら、うなずいた。
「お父さん、ありがとう」
私は笑顔で父親にお礼を言うと、母親のところに行く。
「なにか手伝うことある?」
「じゃあ、そこにある野菜、炒めてくれる?」
「うん」
私が幸せなら、きっとお父さんは認めてくれる。
だから、私は私でできることをしないとダメなんだ。
シュウがいるから、ダメになるんじゃなくて、シュウがいるから頑張れる姿を見せる。
そうだよね?
一度失った物を取り戻すのは大変だけど……。
シュウとやりとげたとき、私とシュウの絆はもっと深くなれる気がした。