君がくれた約束[続編]
「そうなんだ?珍しいね」
「うん。久しぶりに会うんだ」
「ふーん。楽しんでね。又電話するから」
「うん」
電話を切り、駅へと向かう。
本当は東京に向かってるってシュウが知ったら、ビックリするだろうな。
でもお父さんとの約束もあるし、我慢我慢。
新幹線に乗り少しウトウトしていると、東京に着いて、改札口に向かうとついついシュウの姿を探してしまう。
この東京の何処かに、近いところにシュウがいると思うと、少し嬉しくて寂しくもなった。
私は紗香の家に行く前に新宿に寄る。
先に紗香に電話しなくちゃ。
私は紗香に電話をする。
「もしもし」
「紗香?今東京に着いたところ。でね、紗香の赤ちゃんって男の子か女の子か、もう分かってるの?」
「やだ、倫子~。まだ三ヶ月だよ?分からないわよ」
紗香の笑い声が響く。
「そっかぁ。紗香んちって駒込だよね?」
「うん」
「じゃあ、駒込駅に着いたら又電話するね!」
「了解!」
私は電話を切ると新宿の百貨店を回る。
紗香から産まれて来る赤ちゃんのお祝い。
まだちょっと早い気がするけど、喜んでくれるかな?