君がくれた約束[続編]

私は三軒目でやっと自分好みの子供服を見付け、男の子でも女の子でも大丈夫だろう可愛い服と、スタイを買い、可愛くラッピングをしてもらって、百貨店を出る。


そして通り道にあったコンビニに寄ると、お菓子やジュース、ビールを一本だけ買って、駅へと向かう。


紗香、喜んでくれるかな?


久しぶりに会う紗香の顔や、喜ぶ姿を想像するだけで嬉しくなった。


そして、シュウに偶然会えたらいいのに……。


そんな期待もしながら、キョロキョロと歩く。


会える訳ないよね。


そう思ったとき、人混みの中からシュウの姿を見付けた



でも……。


シュウの隣に女がいる……?


じゃあ、あの男の子はシュウじゃなくて見間違い?


ううん、

私がシュウを見間違うはずがない……。


どんな沢山の人の中に紛れていても、私はシュウと誰かを間違ったりはしない……。


私は少し右斜め前を歩くふたりに追い付けるように、必死に歩いた。


見間違いなら、見間違いの方がいい……。


後少し。


後少しで追い付く。


私は少し小走りをして、男の子の服を掴んで呼んだ。



「シュウ!」



すると、男の子は立ち止まり、振り向いて言った。



「倫子さん」



やっぱり、

シュウだった……。


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