君がくれた約束[続編]

思わず叫んだ私を見て、シュウは言った。



「倫子さん……。倫子さんが今言ったことって最低だよ」



だって……。

だって本当のことじゃない!


シュウは知らないからそんなこと言えるんだよ!!



「もう……いい。ふたりしてシュウの家でもホテルでも、何処でも行けばいいのよ!!」



私は思い切り叫んで、新宿駅に向かって走る。


なんでこうなるの?


なんでいつもこうなるのよ?


いつもいつも、

ひとつ乗り越えて乗り越えても、又なにかある……。


シュウと私が一緒になるのはダメだって事なの……?


私は泣きながら新宿駅に向かい、駒込駅までの切符を買うと、ちょうど来た電車に乗る。


シュウと千里はどうしてるんだろ?


なんでシュウは追いかけてくれないの……?


涙も鼻水も止まらなくて、顔を見られないように下を向く。


そのとき、肩に温もりを感じた。


シュウ……?


私がソッと顔を上げると知らない男の人が立っていて、私の顔を覗き込んで言った。



「どうしたの?大丈夫?」


「……」



シュウが追いかけてくる訳ないよね。


だって最低って言われたもん。


そう思うと涙が更にあふれてきた。

< 158 / 305 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop