君がくれた約束[続編]
「それは倫子とシュウくんの信頼関係の問題だよ。そんなんじゃ、結婚しても上手くいかないよ?」
「……うん」
「アドバイスくらいならいつでもするから。いつでも連絡してきなよ」
「ありがとう。紗香……。あっ、これお祝い。よかったら使って?」
私はそう言って、紗香に買ったお祝いを渡す。
「ありがとう!開けていい?」
「うん」
紗香が嬉しそうな顔をしているのを見て思った。
せっかくおめでたい席なのに、しんみりしてたらダメだよね?
「紗香」
「なに?」
「ありがとう」
紗香が少し微笑んで、私はふとあの気持ち悪い男……ヒデキのことが頭に浮かんだ。
「そうだ、あのね……」
「ん?」
そう言ったとき、インターホンが鳴った。
「はーい。ちょっと待って下さい」
紗香はそう言って玄関に向かう。
「どうぞ」
ん……?
誰だろう?
紗香が玄関を開けて入ってきたのは、三上さんだった。
「よっ!久しぶり」
私は小さく頭を下げる。
「今日ね、倫子が来るからって三上さんを呼んだの。三上さん、こっちに座って下さい」