君がくれた約束[続編]
「ああ」
三上さんはそう言って私の隣に座ると、テーブルの上に手土産のお酒を置く。
「倫子がね、私に気を使ってお酒買ってこないと思って、三上さんに頼んでおいたの」
「紗香ありがとう!でも私……悪酔いしちゃうかも」
「いーわよ、それくらい。慣れっこだから。三上さんもいるしね」
「ああ」
そう言って紗香と三上さんは笑った。
三上さんと会うのはあの日以来だから、ちょっと気まずい。
元気そうでよかったけど……。
あれからどうしてたんだろ?
でも私が聞くことじゃないよね。
「じゃあ、乾杯しよ?」
紗香はジュース、私と三上さんはビールを持って乾杯をする。
「どうだ?そのあとは」
三上さんはあの頃と変わらない笑顔で、私に話しかける。
言ったら、三上さんは傷つく?
ううん。
もう私のことなんて想ってないよね?
「今、地元で働いてます。大分慣れてきたけど」
「そうか。男は?」
ドキンとした。
「シュウと……シュウと復活したんですよ」
「そうか、よかったな」
優しい三上さんの笑顔に、まるで失恋したみたいに胸がズキンと痛んだ。