君がくれた約束[続編]
着信を確認すると、すぐにメールが届いた。
From.千里
今日高山くんのところに泊まるから。
邪魔しないでね。
メールを見た瞬間、手が震えて涙がこぼれた。
泊まる……?
「倫子どうしたの?」
私は泣きながら首を横に振り、紗香は私から携帯を取り上げて開いてあるメールを見ると、私に言った。
「なによこれ?!シュウくんに電話して聞いてみな」
「……いい」
又、傷付くだけだから……。
「私がかける」
紗香がそう言って電話をかけようとした瞬間、携帯が鳴った。
―着信 シュウ
「シュウくんからじゃない!早く出な?」
私は又首を横に振った。
「もう……。私が出るよ?」
紗香は私の返事も待たないで、携帯に出る。
「もしもし。シュウくん?紗香だけど……。倫子?隣にいるけど今ちょっと……。あのさ、倫子の携帯に千里って子からシュウくんのところに泊まるってメールが来たんだけど、どういうこと?」
シュウはなんて言ってるんだろう……?
不安で胸が押し潰されそうになって、私は部屋の隅に行き小さくうずくまった。
聞きたくない。
聞きたくない……。
紗香の声が聞こえないように、耳をふさぐ。