君がくれた約束[続編]
―翌朝
「倫子ー?いい加減起きなさい」
「……ん」
私は眠い目を擦りながら、ゆっくりと起き上がる。
「ちょっと、目がすごいことになってるよ?本当相変わらず手がかかるんだから……」
紗香はそう言って洗面所に行き、濡れタオルを持ってくると、私に渡す。
「ありがとう」
私はタオルを目にあてながら、紗香に聞いた。
「……三上さんは?」
「今ご飯買いに行ってくれてる。相変わらずいい人だよね。昨日も途中で帰る予定だったんだけど、倫子が心配だからって泊まってくれたんだよ」
「……」
三上さんの唇の感触を思い出して、気持ちが重くなった。
どんな顔をして会えばいいんだろう…?
そう思ったときドアが開き、三上さんが入ってきたことを感じると、目にあてていたタオルを少し強く押した。
「これでいい?」
「あ、ありがとうございます。ほら倫子、食べるよ?」
「……うん」
私はタオルを目にあてたまま、少しできた隙間から下だけを見て、ソファーに座る。
「とりあえずタオルは置きなさい」
「うん」
なんとなく三上さんと顔を合わせたくないけど、仕方ないよね。