君がくれた約束[続編]
私がゆっくりタオルを外すと、三上さんは笑いながら言った。
「大下から噂は聞いてたけど、本当にすごい腫れ方だな。あの頃会社休んでたの、やっと分かったよ」
「酷ーい」
私はそう言いながら、三上さんが買ってきてくれたおにぎりを頬張る。
少し安心した。
きっとあれは夢だったのよ。
それに夢じゃなかったとしても、私が本当に寝てて気づかなかったら、私にとってはなかったことなんだから……。
私と紗香と三上さんの会話は弾んで、時間は早く過ぎ、帰る時間になった。
「紗香、私そろそろ帰るよ」
「もうそんな時間なんだ?」
「もっといたいけど、明日仕事あるしね」
「そっか」
私はそう話しながら軽く化粧をすると、服を着替えて荷物をまとめる。
「じゃあ俺もそろそろ……。送っていくよ」
「え、いいですよ」
「いいじゃない、倫子。送ってもらいなよ」
「うん……。じゃあ駅までお願いします」
三上さんは優しく笑う。
「じゃあ、又遊びにおいで。今度はシュウくんと来るんだよ?」
私は苦笑いすると、紗香に見送られ、三上さんと一緒に紗香の家をあとにした。