君がくれた約束[続編]
涙はいつの間にか止まっていて、数件届いたメールを確認する。
千里からのメールはなくて、少しホッとした。
そして、留守電のマークに気づくと、留守番電話サービスセンターに接続した。
「三件のメッセージをお預かりしています」
……紗香?
一件目
『倫子さん?なにかあったの?電話して』
それはシュウの声で……。
止まっていた涙が又あふれだした。
二件目
『倫子さん?いつも繋がらないけど、まだ怒ってるの?ちゃんと話したいから、電話して』
シュウはどんな気持ちで留守電を入れてたんだろう……?
シュウの声が悲しくて、寂しくて、私は三件目を聞くことができなかった……。
シュウから差し出された手を、私から離してしまった。
シュウの話しも聞かないで……。
胸の中が後悔でいっぱいになる。
今からでも遅くない?
シュウに電話しなきゃ……。
私はシュウの番号を出し、ゆっくりと通話ボタンを押す。
呼び出し音がやけに長く感じた。
「ただいま電話に出ることができません」
アナウンスが流れたとき、身体の力が抜けて、携帯が手から滑り落ちた。
そうだよね。
自分勝手過ぎるよね……。