君がくれた約束[続編]
「シュウ」
思わず呼んだ声に、シュウは顔を上げ、父親は振り返って言った。
「倫子は部屋に戻ってなさい」
「……やだ」
「いいから。高山くんは帰ってくれ」
状況が分からない私は、父親に言った。
「……お父さんはシュウとのことに元々反対だから、そんなこと言うんでしょ?」
少し前に言ってくれたことはなんだったんだろう?
少しは応援してくれてるんだと思ったのに……。
すると父親は怒って言った。
「別に来るのは構わない。でもこんな時間になんの連絡もなく来るのは、非常識だと言ってるんだ!」
するとシュウは又頭を下げて父親に言う。
「すみません。でも、五分でもいいから、倫子さんと話させてもらえませんか?」
「ダメだ!」
平行線なふたりの間に母親が入って言った。
「いいじゃないの。もう遅いからシュウくんも帰れないでしょ?」
「ダメだ」
「さっきまで貴方だって心配してたじゃない」
「……又お前は余計なことを……」
「さ、シュウくん上がって?もう遅いから泊まっていけばいいわ」
母親の言葉に言い返せなくなったみたいで、父親が言った。
「倫子と布団は別々だぞ」