君がくれた約束[続編]
「……そうなんだ」
「うん。倫子さんに話した方がいいと思って、千里さんに言ったんだけど、嫌だって言ったから言えなかったんだ」
千里が私にあんな態度を取ったのも、解った気がした。
「今も……千里と連絡取ってるの?」
「ううん。もう相談に乗ることもなくなるから、連絡はしないでって言ったよ。何回か連絡あったけど、出てない」
よかった……。
もう千里から嫌がらせのメールもこなくなるよね?
それとも……。
私は思い切りシュウに抱きついて言った。
「今日来てくれてありがとう……」
そのとき部屋をノックする音が聞こえ、私は突然のノックの音にビクッとして、慌ててシュウから離れる。
「開けてくれ」
「……?」
ドアを開けると、布団を抱えた父親が立っていた……。
父親はベッドの横に布団を置くと、私とシュウに言う。
「倫子、布団を敷くんだ。高山くんは布団で寝るように。一緒に寝るんじゃないぞ!」
そして父親は部屋を出ていく。
私とシュウはポカンとドアの方を見ていた。
「……なんで今更……」
「仕方ないよ。布団敷こうか?」
シュウがそう言って笑い、ふたりで布団を敷く。