君がくれた約束[続編]
「じゃあ、そろそろ寝ようか」
「……うん」
少しだけ。
ううん。
すごく寂しいけど、部屋の電気を消し私とシュウは別々の布団に入り、横になる。
久しぶりにシュウと過ごす一夜なのに寂しくて、寝てしまうのが勿体ない気がする。
「そういえばシュウ、電話くれてたんだね。今日気づいたよ」
「うん」
「三件も留守電入ってて、すごく嬉しかったよ」
「……?三件?俺、ニ件しか入れてないよ」
「え?三件目聞いてないんだ。紗香かな?」
私は急いで携帯を手に取り、留守電のサービスセンターに繋ぐ。
残しておいたシュウからのメッセージを聞き、三件目の伝言を聞いたとき、血の気が引いた……。
「もしもし。ヒデキだけどなんでいつも電源切れてんの?この前はどーも。次の日男とふたりで駅に向かってるところを見掛けたけど、浮気でもしてんの?まぁいいや。又電話するよ。神田倫子さん」
嘘……。
私、あのとき番号教えてないよね?
なんで知ってるの……?
しかも三上さんと一緒にいたところを見られてるとか。
気持ち悪い。
「どうしたの?」
「ううん。なんでもない。寝よ?」
私はそう言うと急いでヒデキからの留守電を消去した。