君がくれた約束[続編]
「分かった」
「じゃあ、後でね」
「うん」
電話を切ると、父親と母親に言う。
「後十分くらいだって」
「ああ」
父親も母親も無口になって、私は又ドキドキした。
初めて会うシュウのお父さん……。
気に入ってくれるかな?
お父さんがやっと受け入れてくれそうだけど、シュウのお父さんがダメだったら……。
ううん、大丈夫!
今日頑張ればシュウと又一緒に住めるんだから。
頑張れ、私。
少しすると家の前で車の音がして、急いで私は玄関に向かう。
すると正装をしたシュウと、シュウのお父さんらしき人が車から降りてきて、私は軽く頭を下げる。
「倫子さん、うちの親父」
シュウのお父さんは、シュウとは似てなくて、シュウより背は低く、少しポッチャリしてて、優しそうな顔をしている。
「初めまして。神田倫子です……。遠いところからわざわざすみません」
「いやいや。うちの息子が世話になってるみたいだね」
シュウのお父さんの優しい声にホッとした。
「いえ、私の方こそ。どうぞ、中に入って下さい」
玄関には父親と母親が来て、シュウたちを迎え入れる。