君がくれた約束[続編]
「そっか。ならよかった……。あのね、シュウが帰ってくるまで、話し相手になっててくれないかな?」
「……?いいけど、ご飯とか作らなくてもいいの?」
「うん。今日は外食なんだ。で、先に帰ってきたんだけど、なんとなく人の気配がする気がするし、物音がして怖くなっちゃって……」
「あの男は?」
「ヒデキ?今日は仕事で帰ってこないって言ってたし、部屋に入ったとき呼んでみたけど返事がなかったから」
「もし誰かいたら怖くない?部屋から出て待ってた方がいいんじゃないの?」
「でもここから出るのもちょっと怖くて」
「そっか。シュウくんはいつ帰ってくるの?」
「分からない。携帯繋がらなかったから……」
「じゃあ電話してた方がいいわね」
「うん。ごめんね」
「いいわよ。これくらい」
その時、ドアが開く音が聞こえた。
シュウ……?
そう思い振り返るとヒデキが立っていた。
いつもとは違う表情は、私の鼓動を速くする。
「どうしたの……?」
電話越しから聞こえる紗香の声に答える余裕すらなくて、私の携帯は手から滑り落ちた。
怖い。
お願い、シュウ!
早く帰ってきて!!