君がくれた約束[続編]
部屋の中に入ると、三上さんが言った。
「男とふたりになるの、嫌だと思うけど大下が来るまで我慢してくれ」
「……いえ、大丈夫ですよ。三上さんだから」
私はそう言って笑ってみせた。
「無理すんなよ。……これからどうするんだ?」
「……」
そんな質問をされても答えられない。
いろいろ知ってしまったもん……。
ヒデキのお姉さんの話し。
きっとシュウはヒデキに言われるよね?
そしたらシュウはどう思い、なにを考えるんだろう?
もしこのまま付き合ったら、又怖い目に合うかもしれない……。
それでもシュウのせいだって思わずにいられるかな……?
あのマンションで又暮らすことができるかな……?
今はとてもじゃないけど決められないよ。
「まぁ、ゆっくり決めればいいよ。暫くここにいてもいいし……。彼氏に電話した方がいいんじゃない?」
そう言われて、ふと思い出した。
携帯……ヒデキのポケットに入ったままだ……。
「携帯……借りていいですか?忘れてきちゃったから……」
「ああ」
三上さんは私に携帯を渡すと、自分の携帯に電話をする。
「お掛けになった電話番号は電波の……」